そもそもメンマって?
メンマは発酵食品。原料は亜熱帯にのみ生育する「麻竹(マチク)」。収穫した麻竹のタケノコをすぐにボイルし、ビニールで内張した大きな竹かごに詰めて密封。そこから1ヶ月間かけてじっくりと発酵させて出来たのがメンマです。自然の菌のチカラで、程よい歯ごたえと美味しく仕上げる伝統の技。酸味もあって、油っこい料理の口直しとしても欠かせないメンマは、まさに台湾の食文化なのです。日本に紹介されたのは、明治時代の頃。その後、いつからか日本のラーメンの具としては、なくてはならないものになりました。現在、メンマは乾燥状態で日本に輸入され、それを水戻ししてから各メーカー・各店などで味付けを行っています。
国産メンマは作れないの?
メンマの発祥の地は、天然の麻竹が良く育つ台湾中部の嘉義市周辺。世界に3000種類ある竹のうち、食用向きなのは300種類。それだけの数があっても、メンマに適しているのは麻竹のみ。それは、菌が発酵する際に必要な糖分が多いから。かつては日本で麻竹を育てる試みもあったようですが、生育環境の違いからうまくいかず…。なので、日本で美味しいメンマを作るのは、残念ながら出来ないのです。
台湾の食文化なのに、今はどうして中国産?
かつては100%台湾産でしたが、今は95%程度が中国からの輸入品です。高度成長で農家が激減した台湾では生産が難しくなったため、1990年代頃から台湾の老舗メーカーは中国へ進出。現在では、麻竹の生産に適した広東省、福建省など限られた地域で、メンマが作られています。当初、台湾の深山で作られるメンマに比べて、中国産は少し堅さがあると敬遠された時期もありますが、今では中国産のメンマが広く浸透し、馴染みの味となりました。台風の被害に遭うことも多かった台湾でのメンマ作りに比べて、中国では台風の被害もなく、安定したメンマ作りができるのです。
“完全発酵品”が味の決め手
本来、メンマの発酵には1ヶ月ほどかかります。ですが、残念なことに日本に入ってくるメンマの約8割が本来の作り方からはずれた「半発酵品」。コストダウンのために、2週間程度の発酵で出荷してしまうことも。みなさんご存じの「牛乳」と牛乳を発酵した「ヨーグルト」。まだヨーグルトに成り切っていない牛乳をヨーグルトと偽っていたら買いませんよね。また、メンマはその発酵の過程でPHが下がり、最終的にはPHが4を切る程の強い酸性になります。一般的に細菌はPHが5を切ると繁殖力を失いますので、完全に発酵が終わる頃にはほぼ無菌状態になります。一方、半発酵品は雑菌を残したまま次の工程に進むので、どうしても品質に不安が残るのです。さらに、半発酵品は保管時間が経つにつれて色が黒ずみ、漂白をしないと商品になりません。これに対して完全発酵品は、原料の色がほとんど変わらず、年間を通して無漂白で商品化できるのです。見た目はもちろん、完全発酵したメンマには、独特の風味があり、一味も二味も違います。
品質をキープするための信頼関係
安心・安全で美味しい味を提供するために、必要な「完全発酵メンマ」。高品質を維持するのに欠かせないのが、現地スタッフとの信頼関係です。当社の前身である大門食品の創業者・南郷龍男は、台湾出身で原料卸業を営んでいました。当然、メンマを取り扱う業者との付き合いも古く、台湾から中国にメーカーが移転した後も、引き続き良好な関係を築き続けています。毎年、麻竹の収穫が終わる頃、現地に出向き、品質と価格に関する交渉を行っています。収穫から発酵作業までを行う農家、農家から買い集めるブローカー、サイズや品質を管理しながら輸出向けに梱包を行うパッカー業者と、多段階的に作業を行うのがメンマ作りですが、どの過程においても手を抜かないように厳しい目でチェックしています。
日本初「味付けメンマ」を商品化
創業者・南郷龍男は、昭和30年前後に、岩手県釜石市で食堂を営んでいました。すでにラーメンには欠かせないものになっていたメンマ。当時は、乾燥メンマを水で戻し、自分達でメンマを味付けするのが一般的でした。この味付けメンマに目をつけ、「より広くいつでもどこでも誰にでも」との思いで、日本で初めて商品化したのが元祖「味付しなたけ」です。
1,000本以上のレシピ
当社のメンマは、幅広い方々にご愛用いただいていますが、中でも個々のラーメン店とのお付き合いが増えています。具材ひとつで、ラーメンの味を生かすこともあれば、バランスを大きく崩してしまうこともあるのは、ご存じのとおり。しのぎを削るラーメン業界で、個性を貫くため日々奮闘される職人の想いに応えたいと、こちらも様々なメンマをご提案しています。他社では塩分5%で製造することが多い味付けメンマですが、当社では塩分3%以下で製造することで、ラーメンの味を損なわずにぐっと引き立てるメンマを目指しています。人気が高まっている化学調味料不使用の「無添加」、極太・極細・薄切り・穂先などのサイズ違いなど、ラインナップは多数。また、既存の商品から選べるだけでなく、1,000本以上のレシピから、お店オリジナルプライベートブランド(PB)メンマもご納得いくまで、とことん作ります。
ご愛用いただいている「お客様の声」
メンマ一筋60年の豊富な知識と実績。近年、メンマの高騰と品質不安定を耳にしますが、抜群の安定感と真摯な姿勢に感謝致します。
―――― カドヤ食堂 橘和良 様
支那そばやの佐野実さんから紹介されて大門さんを知りました。まず驚いたのは、完全醗酵メンマと半発酵メンマの味、食感、香りの差。そして乾燥メンマや塩蔵の取扱説明書の丁寧さ。詳細すぎるほどの文章にメンマに対する『愛』を感じてしまいました。これからも、こんなに自社食材に愛のある業者さんと一緒にラーメン道を歩けることに幸せを感じながら、自分のラーメンを表現していきたいと思っております。
―――― ロックンビリー S1 島﨑 純一 様
いつもお世話になっております。当社サムライヌードルは大門様のメンマを愛用させていただいております。店舗によって使い分けをし、北海道は細めのメンマ、東京はオリジナルの極太メンマを使用しています。大門様のメンマは種類も豊富にあり、オリジナルのPBメンマの開発も素晴しいです。大門様は原料の仕入れも独自で行っているので、メンマの価格変動が少なく、サイズなども安定しているので、長いお付き合いをしています。仲間のラーメン店にも大門メンマをよく紹介していますが、紹介したことに感謝されます。今後も是非この素晴らしいメンマを皆さんに伝えたいと当社は考えています。是非一度サンプルを取り寄せ、導入検討をおすすめします。
――――サムライヌードル株式会社 炙り味噌らーめん 麺匠 真武 咲弥 様 代表取締役 奥村 宗弘 様
ご利用ガイド
- お支払い方法
- 配送・送料
- 返品について
- お問合せ
-
TEL.019-638-2581
MAIL.daimon@menma.jp
受付時間 : 平日(月~金曜日) 10:00~17:00
(土・日・祝日、年末年始・夏季などの特別休業日を除く)
お問い合わせフォームは24時間受付中です。
確認ができ次第、担当より迅速にご対応させて頂きます。
- 会社概要
-
株式会社大門
〒020-0838 岩手県盛岡市津志田中央3-2-5
本当においしい「メンマ」を求めて、原料を産地から直接買い付け、最高の原料を、最高の技術で加工し、最高の真心を添えて食卓にお届けいたします。
▲
上に戻る