大門のメンマ、何が違う?「あなたが欲しいのは紅茶?烏龍茶?」
「メンマって、みんな同じだと思ってた」
「ラーメンに乗ってるアレでしょ?」 「どこで買っても味はそんなに変わらないんじゃない?」
そんなふうに思っている方にこそ、知ってほしい。
私たち大門のメンマは、一般的なメンマとはちょっと違います。
具体的には、
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原料の発酵度合い
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加工工程で漂白剤を使用しないこと
この2点に、徹底したこだわりがあります。

違い①:「紅茶級」の完全発酵
発酵について身近なものでイメージしやすいように「茶葉」で例えると上の表のような違いがあります。
お茶に「紅茶」「烏龍茶」「緑茶」があるように、メンマも実は発酵度合いによって大きく変わります。
紅茶はしっかり発酵させることで、渋みが抜け、まろやかさや甘み、深いコクが生まれます。 メンマも同じで、発酵が進むと、余計なえぐみが抜け、繊維がほどけるようにやわらかくなり、自然な甘みと旨みが広がるようになります。
時間をかけてじっくり発酵させた原料は、まさに「紅茶のようなメンマ」なのです。
一方、現在市場に多く流通しているのは、2週間ほどで発酵工程を終える半発酵品。烏龍茶のように個性はありますが、保存性が低く、色も変わりやすく、風味の劣化も早い傾向があります。
そして完全発酵のメリットは味や香りだけではありません。
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保存性:1年経っても色の変化がほとんどない
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歩留まり:半年後には約2割の差が出る
実際、乾燥メンマの原料価格は10年前と比べて2倍以上に高騰。私が入社した当初は30kgで7万円前後だったものが、今では15万円近くすることもあります。
この価格で、2割無駄になるか、2割多く使えるか。 完全発酵は、実は“味と経済性を両立させる”合理的な選択でもあるのです。
違い②:漂白剤を使わないという信念
「食品に漂白剤?」と驚かれる方もいるかもしれません。 ですが、実際に「メンマ 漂白剤」と検索すると、それに関連する情報が出てきます。
日本に流通するメンマの原料は、その9割以上が中国産です。 残念ながら、「中国産=不安」と感じてしまう消費者も少なくありません。
そんな中で、さらに「漂白剤入り」となれば、敬遠されるのも無理はありません。
実際、半発酵品や、収穫から時間が経った“ひね物”の色を整えるため、保存性を上げるために**次亜塩素酸ナトリウム(漂白剤)**が使われることがあります。
もちろん、食品添加物としての基準は満たしているものの、特有の臭いが残ることもあります。
私たち大門では、創業当初から漂白剤不使用を貫いてきました。
原料農家が漂白剤を使ってごまかしていないか、買い付け時には必ず抜き打ちの薬品検査を実施し、反応が出た原料は一切買い付けません。
だからこそ、私たちのメンマは醤油で色をごまかすようなことをせず、素材のままのきれいな飴色をしています。
比べてほしいのは「透明感」
実はお客様から「色がきれいですね」と直接言われることはあまりありません。 でも、スーパーなどで真っ黒なメンマを見ると、業界にいる人間として「この黒さは、原料の質を隠すためかも…」とつい思ってしまいます。
もちろんすべてがそうとは言い切れません。 ただ、私たちが届けたいのは「透明感のある正直な味」。
余計なことをせず、手間と時間をかけて、素材そのものを活かす。 それが、私たち大門のものづくりです。
「烏龍茶じゃなくて、紅茶を届けたい」
紅茶と信じて飲んだお茶が、実は烏龍茶だったとしたらどう感じるでしょう?
発酵を途中で止めた“なんちゃって紅茶”ではなく、しっかり熟成された旨みと香りを持つ「本物の紅茶」のようなメンマを。
そんな気持ちで、私たちは完全発酵・無漂白の道を選び続けています。
大門のメンマ、何が違うのか。
——答えは、「時間のかけ方」と「ごまかさない覚悟」です。
あなたもぜひ、一度その違いを体験してみてください。